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AWSで課金されているリソースが存在するリージョンなどを特定する方法

初めに

AWSアカウントを勉強のために取得してハンズオンなどを行っている人で、ダッシュボードから課金されているサービス名はわかるが、該当サービスを探してもリソースが見当たらない。」という経験をした人は多いと思います。

AWSのコンソール画面 課金されているサービス名はわかるのだが…
AWSを少し勉強した人であれば、リソースが他のリージョンにあるのだろうと予想がつくと思いますが、何がどこのリージョンに存在しているのかを素早く調べる方法は?と聞かれると案外知らないのではないでしょうか(自分がそうでした)。なんせ2024年1月現在AWSは33ものリージョンがあるので、サービス画面からリージョンを変更して…という方法で一つ一つ調べていくのは骨が折れます。
そこで、本記事では課金が発生しているリソースがどこのリージョンのサービスに存在するのかを簡単に調べる方法を紹介します。ついでに課金されているサービスのリソースも分かります。

課金されているリソースがどこのリージョンのサービスに存在するのかを調べる方法

初めに、請求にアクセスできるIAMユーザーでコンソールにログインします。すると、デフォルトであれば「コストと使用状況」という項目が右下にあるので、そこから「AWS コスト管理に移動」のボタンをクリックします。 もし、「コストと使用状況」が見当たらない場合はコンソールの検索ボックスで「Billing and Cost Management」と検索し、クリックすれば同じ画面に行けます。

AWSのコンソール画面 コストと使用状況
次に、左の「請求とコスト管理」と書かれたタブの「請求と支払い」欄にある「請求書」の項目をクリックします。
請求項目の画像
そこから更に下に行くと、「サービス別料金」というものがあります。そこに課金されているサービス名一覧が出てくるので、リソース名の左の「+」をクリックするとどこのリージョンでリソースが起動されているのかを見ることができます。
請求書のサービス名一覧
「+」を押して展開した後の画像は次のようになります。
リソースがどこのリージョンに存在しているか
ちなみに、課金されているリソースの内容も知ることができます。赤枠の中身を見ると、custmor managed KMS keyとあるので、削除していないカスタマー管理キーが存在しているとわかります。

実際に課金されているリソースを探してみた

上の請求書の画像からAWS KMS(Key Management Service)で課金されており、東京リージョンに該当リソースが存在することが分かりました。 自分はいつもバージニア北部リージョンで作業を行っているので、初めにバージニア北部リージョンを探してみます。
なお、直近で実施したハンズオンでカスタマー管理キーを作成したので、課金されているリソースはKMSのカスタマー管理キーであると当たりをつけています。

バージニア北部リージョンのKMSの中身
リソースがないことが確認できたと思います。次に、リージョンを東京リージョンに変更して見てみます。
ちなみにリージョンの変更は、コンソールの右上から行うことができます。
リージョンを変更する画面

リージョンを変更してから「カスタマー管理キー」を調べると…

東京リージョンのKMSの中身
探しているリソースがありました。後はこれを削除すれば課金は止まるはずです。

終わりに

以上、課金されているリソースがどこのリージョンに存在しているかを調べる方法でした。特別な設定などは必要ないので、とにかくリソースのリージョンを手っ取り早く調べたいという時に有効だと思います。

参考

aws re:post AWS アカウントで不要になったアクティブなリソースを確認する方法を教えてください。

AWS SAA-CO3(ソリューションアーキテクト-アソシエイト)合格体験記


概要

2023年12月22日にAWS SAA-CO3(ソリューションアーキテクト-アソシエイト 以下SAA)に合格しました。そこで、この試験を受けようとしている人に向けて教材や勉強方法、どの程度まで勉強したのかを纏めます。

この記事の対象

SAAを受けようと思っている人、SAAに向けて勉強中の人。

この記事を書いた動機

自分はSAAの準備をする中で以下の2点が気になっていたのですが、あまりすっきりと解決する記事が見つかりませんでした。

  • 実際の試験の難易度はどの程度であるのか
  • udemyや書籍など多くある教材のうち、どれをどの程度学習するか

1つ目の実際の試験の難易度がどの程度であるのかは勉強中に特に感じていたことです。SAAは検索するとAWS公式や、udemy、ping-tといった模擬試験がいくつもヒットしますが、難易度は教材によってかなり異なります。具体的には簡単な模擬試験でほぼ満点の正答率を出すことができたとしても、難しい模擬試験では半分程度しか正解できないといったことが起こり得ます。自分はこの教材による模擬試験の難易度のばらつきのせいで実際に試験を受ける踏ん切りがつかず、勉強時間を余分に割いてしまったと感じているので、試験の難易度を伝えることでこの試験を受ける人がより効率的に学習するための助けになればと思っています。
2つ目のudemyや書籍など多くある教材のうち、どれをどの程度学習するかですが、正直これは試験を受ける目的などによって異なると思います。後ろに自分の経歴や勉強期間、スコアレポートを載せておくので目安にしてください。

この記事で説明すること

  • AWS SAA-CO3の簡単な説明
  • 受験した経緯
  • 試験結果
  • 使用した教材
  • 勉強期間
  • 試験難易度の所感
  • どの教材をどのくらい勉強すればいいか

この記事で説明しないこと

  • AWS SAA-CO3の詳細な説明
  • 具体的な勉強方法(試験1か月前には~の問題集を何周するなど)
  • 受験の流れ
  • ハンズオンのやり方
    など

筆者の経歴

  • 学歴:情報工学系の学部と院を卒業 。
  • 職業:新卒で入社した会社の社内エンジニア2年目。
  • AWS実務経験:2年弱 開発や運用、保守として使用しているが、設計構築の経験はなし。
  • メインで使用しているAWS:EC2、Roiedshift、EMRなど。
  • 取得済みの情報系資格:基本情報技術者試験AWS CLF(クラウドラクティショナー)。

SAAの説明

SAAは2023年12月22日現在リリースされている12種類の資格の中で中程度の難易度のものです。 この試験では、必要な機能をAWSサービスから設計、構築する知識が問われます。具体的には問題文で機能に必要な要件が提示され、その要件に合う選択肢を選ぶ形になります(要件を満たさない方を選ぶ問題や、正解を複数個選ぶ問題もあります。)。また、ただ与えられた要件を満たすだけでなく、AWSが提唱する AWS Well-Architectedフレームワークに則った構成を選択できる知識が必要になります。
試験時間は130分で設問数は65個、試験結果は1000点満点で換算され、720点以上で合格となります。

受験した経緯

社内でAWSを利用しているサービスが多く、また、自分もAWSを利用して業務を行うことが多いので、体系的な知識を身に着けたいと思ったからです。また、3つあるアソシエイト資格の中で初めにSAAを選択した理由は、次に担当する仕事で設計、構築に必要な知識があると役に立つと考えたためです。

受験結果

自分はテストセンターで受験しました。午後一時程度に開始の回を受けてその日の20時には試験結果が届きました。

SAA受験結果
720点が合格ラインなので、余裕とは言えませんが、充分だと思います。

使用した教材

kindle unlimitedに入っていれば無料で読むことができます。この本を読めばSAAに必要な知識を揃えることができます。ハンズオンはありませんが、後述のping-tの問題集と併せて学習すれば問題なく知識の定着が見込めます。ただし、資格取得はあくまで業務に役立てることを目的としたものなので、業務でAWSに触れる機会がない方はハンズオンのやり方が載っている教科書を使用した方がいいです。(余談ですが、なぜ内容に全く関係のない女子学生らしきイラストが表紙に描かれているのでしょうか…?このキャラが解説する、もしくはされる体裁で進む本かと思いきや、本の中には一切出現しません。)

  • ping-t
    上記のAWS認定資格 ソリューションアーキテクト-アソシエイトの試験対策から学ぶ!超クラウド入門書【SAA-C03】本でも紹介されている色々なIT資格の問題集を掲載しているサイトです。会員登録(無料)は必要ですが、SAAの問題集は全て無料で利用することができ、1日に解ける問題数の制限などもありません。単体のAWSサービスの内容を問う問題が多くあるので、上記の本で得た知識の定着を図るのにぴったりです。複数のAWSサービスを絡めた問題は最後の方にありますが、これも問題数が豊富にあります。

  • 【SAA-C03版】これだけでOK! AWS 認定ソリューションアーキテクト – アソシエイト試験突破講座

udemyの講座でSAAに必要な知識をハンズオン付きで学べます。AWS初心者向けに注意事項なども説明してくれており親切なのですが、演習問題数は多くないので、ping-tなどと併用すると良いでしょう。

udemyのSAA模擬試験です。6回分の模擬試験が載っており、説明文にもありますが難易度は本番に比べてかなり高いです。セールの時はかなり安くなることもありますが、7600円と安くないので高得点合格を狙いたい人以外は正直やらなくていいです。

勉強期間

2023年6月末にCLFを合格した直後から勉強を始めたのですが、繁忙期の影響もあり、勉強がとぎれとぎれになってしまいました。結局合格したのは12月末ごろになりましたが、実際に勉強に充てられた期間は3か月程度だと思います。平日は1時間程度、休日は2~3時間程度勉強をしていました。
10月ごろにudemyの模擬試験を解いてみたところ、分からない問題の数に委縮してしまい、だらだらと勉強を続けてしまいました。しかし、何とか年内には終わらせたいと考え、試験の予約をした12月22日までにできることをやるという方針で勉強をし、合格することができました。

試験難易度の所感

udemyの問題に比べると優しく、ping-tの実践問題と同じくらいの難易度であると感じました。ping-tの実践問題ならばほぼ正解できるが、udemyの模擬試験では5割強程度しか取れないという感じの受験でしたが、65問中40問程度は自信をもって答えることができました。残りの25問も2択程度までには絞れているというものがほとんどでした。

どの教材をどのくらい勉強すればいいのか

結論としてはAWS認定資格 ソリューションアーキテクト-アソシエイトの試験対策から学ぶ!超クラウド入門書【SAA-C03】をざっと読み、サービス毎にping-tの問題で知識の定着を図っていく形で十分だと思います。一通り頭に入ったら、ping-tの実践問題の方を解き、適当に20問程度選んで回答したときに正答率が8割程度あれば試験を受けて大丈夫だと思います。 余裕がある人はudemyの模擬試験を受けてもいいと思いますが、正直難易度が高すぎるので、参考程度にした方がいいです。

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